祈りとはなんなのか/ホテル・ムンバイ
公開から1ヶ月がたとうとする週末に鑑賞。20名ほどの男女が席を埋める。
▽ストーリー
インドの巨大都市ムンバイに、臨月の妻と幼い娘と暮らす青年アルジュン(デヴ・パテル)は、街の象徴でもある五つ星ホテルの従業員であることに誇りを感じていた。この日も、いつも通りのホテルの光景だったが、武装したテロリスト集団がホテルを占拠し、“楽園”は一瞬にして崩壊する。500人以上の宿泊客と従業員を、無慈悲な銃弾が襲う中、テロ殲滅部隊が到着するまでに数日かかるという絶望的な報せが届く。アルジュンら従業員は、「ここが私の家です」とホテルに残り、宿泊客を救う道を選ぶ。一方、赤ん坊を部屋に取り残されたアメリカ人建築家デヴィッド(アーミー・ハマー)は、ある命がけの決断をするのだが──。(公式サイトより)
2008年にムンバイで起きたテロ事件を描いており、事実に基づいた映画。
10件のテロが同時多発的に発生し、そのうちの1件が本作の舞台となったタージマハル・ホテルであった。
▽感想
手に汗握る、息もつけない。といった表現ががっちりと当てはまる作品。
まるで自分がそこにいるかのような気持ちになる。
▽こんな映画が好きな人におすすめ
▽以下伏線ネタバレ
①伏線1 「祈りなんて無意味」
テロ発生後、登場人物の1人であるザーラが母と電話するシーンの会話で、
「祈りなんて無意味」と言う。それに対し母は「祈りは助けになる」と言う。
そしてラスト付近、外国人が1人ずつ射殺されるシーンで、顔に銃を突きつけられたザーラは祈る。
結果的に、彼女は助かる。
②伏線2 「祈りは全ての元凶」
ロシア人ビジネスマンのワシリーが「無事を祈っています」と言うホテル関係者に放つ一言。
彼はのちに元ソ連軍の将校だと判明する。結果「アフガニスタンの報いだ」と射殺される。
射殺時は拳銃だったが、テロリストが最初から使い続けるAK47はソ連軍の兵器でアフガニスタンの戦争で利用したもの。
皮肉が効いている。